エネジェント

家電と電気代の知識

ドラム式と縦型洗濯機、どっちが安い?

電気代・水道代・乾燥・10年総コストで徹底比較

サッと料金を比較する

※本記事は2026年5月時点の情報です。電気代は全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(2022年7月22日改定値)、水道代は1m³=270円(東京都水道局 一般家庭目安)で試算しています。

「ドラム式は本体が高いけど電気代が安い」「縦型のほうが洗浄力が高い」――洗濯機を買い替えるときに、よくこんな話を聞きます。実際のところ、10年使ったらどちらが総コストで安いのか はパターン別に変わります。

本記事では「電気代・水道代・乾燥電気代・本体価格・10年総コスト・電気プランの影響」 の6軸で公的データを引用しながら徹底比較します。

結論:3行でわかる違い

ドラム式縦型
1回電気代 (洗濯のみ)約3円約2円
1回水道代約16円 (60L)約30円 (110L)
1回乾燥電気代 (ヒートポンプ)約27円
1回乾燥電気代 (ヒーター)約55円約60円
本体価格15〜30万円5〜15万円
寿命7〜10年8〜12年

※電気代は31円/kWh、水道代は1m³=270円で算出。実際の単価は契約地域で変動します。

洗い方の違い:なぜ水量と電気代に差が出るのか

① ドラム式は「たたき洗い」 - 少ない水を効率的に

ドラム式は横回転するドラム内で、衣類を上から下に落とす「たたき洗い」を行います。衣類自体の重量と落下エネルギーで汚れを叩き出す仕組みのため、衣類が浸かる程度の少量の水(40〜80L)で済みます。

② 縦型は「もみ洗い」 - 大量の水で物理的に

縦型は底部のパルセーター(回転翼)が水流を作り、衣類同士をこすり合わせて汚れを落とす「もみ洗い」方式です。衣類全体を水に浸す必要があるため、80〜120Lの水を使います。物理的な摩擦力が強く、皮脂汚れ・泥汚れには有利です。

③ 乾燥方式の違い - ヒートポンプ vs ヒーター

乾燥機能の電気代差は、 ヒートポンプ式とヒーター式 の方式差から生まれます。

  • ヒートポンプ式(主にドラム式上位機種): 約60℃の低温乾燥+除湿で消費電力量約0.9kWh/回。エアコンと同じ原理で、外部から熱を「汲み上げる」ため省エネ。
  • ヒーター式(縦型・ドラム式入門機): 約100℃の高温で衣類を熱風乾燥。消費電力量約1.8kWh/回でヒートポンプ式の約2倍。
乾燥方式の出典について
家庭用洗濯乾燥機の消費電力量は、JIS C 9606(電気洗濯機)に基づく試験条件で測定され、各メーカーの「省エネ性能カタログ」掲載値です。実際の使用では衣類量・乾燥モードで変動します。

1回コスト計算:洗濯のみ vs 洗濯+乾燥

「洗濯のみ」 と「洗濯+乾燥」 でコスト構造が大きく変わるため、利用パターン別に試算します。

洗濯のみ (1回 40-60分)

方式消費電力量電気代水量・水道代1回合計
ドラム式約0.10 kWh約3円60L / 約16円約19円
縦型約0.06 kWh約2円110L / 約30円約32円

洗濯+乾燥 (1回 2-3時間)

方式乾燥消費電力量乾燥電気代洗濯+乾燥 1回合計
ドラム式 (ヒートポンプ式)約0.9 kWh約28円約47円
ドラム式 (ヒーター式)約1.8 kWh約56円約75円
縦型 (ヒーター式)約2.0 kWh約62円約94円

※乾燥モード・衣類量で変動します。31円/kWh、水道代1m³=270円換算。

毎日1回 洗濯+乾燥を使う場合の年間コストは、ヒートポンプ式ドラム式 約17,200円、ヒーター式ドラム式 約27,400円、縦型ヒーター乾燥 約34,300円方式の選択で年間1万円以上の差 になります。

あなたの電気代で49社を一括比較

サッと料金を比較する

10年使った場合の総コスト:本体+ランニング

本体価格と10年間のランニングコストを合算した「総コスト」 で比較すると、利用パターン別に逆転します。

パターンA: 洗濯のみ・乾燥は使わない

方式本体10年ランニング10年総コスト
ドラム式20万円約7万円約27万円
縦型10万円約12万円約22万円

※年間洗濯回数365回, 1回あたりコスト ドラム式19円, 縦型32円で算出。家族構成で変動します。

洗濯のみ前提なら縦型が約5万円安い 計算です。水量の多さがランニングで効きますが、本体価格差を埋めるほどではありません。

パターンB: 毎日乾燥まで使う(共働き家族)

方式本体10年ランニング10年総コスト
ドラム式 (ヒートポンプ式)25万円約17万円約42万円
ドラム式 (ヒーター式)18万円約27万円約45万円
縦型 (ヒーター乾燥)12万円約34万円約46万円

※年間洗濯+乾燥365回で算出。10年寿命前提。

毎日乾燥使用ならヒートポンプ式ドラム式が試算条件下では長期的に最も安く、ヒーター式とは10年で約3万円、縦型ヒーター乾燥とは約4万円の差です。本体価格の高さは10年使えば吸収できる計算になります。

10年使えるか?
ドラム式の平均寿命は7-10年、縦型は8-12年とされています。ドラム式は機構が複雑なため修理費用も高くなりがちで、5-7年で買い替える家庭もあります。10年使う前提のシミュレーションが必ずしも当たるとは限らない点に注意。

電気プラン視点:プラン切替で本当に得するか

洗濯機単体の月額は洗濯のみで100-200円、乾燥込みでも1,500-2,500円程度。プラン切替で洗濯機だけの電気代を下げる効果は限定的です。

ただし、毎日乾燥を使うドラム式世帯共働き世帯の在宅勤務では、家全体の月間使用量が400kWh超になることが多く、プラン切替で年1万〜数万円の差が生まれることがあります。

効果が出やすいパターン

  • 月400kWh以上の世帯: 従量料金3段階目(300kWh超部分)の単価が安い新電力プランへの切替で年1-2万円差
  • 夜間に洗濯予約運転する世帯: 夜間料金が安い時間帯別プランで節約余地
  • オール電化世帯: 専用オール電化プラン(エコキュート連動)で年数万円差。ただし切替前に試算必須
  • 太陽光発電があり昼間自家消費: 昼間に洗濯+乾燥を回すと電気代がほぼゼロ

あなたの電気代で49社を一括比較

49社370プランの約款から、AI があなたに最適なプランを選んでいます。
手数料ゼロ。登録不要。約30秒で完了。

サッと料金を比較する

世帯別:どちらを使うべきか早見表

👨‍👩‍👧‍👦共働き4人家族 (毎日乾燥まで)ドラム式 (ヒートポンプ式) 推奨

花粉・梅雨・冬の部屋干し問題を解消できる。10年で本体価格差を電気代で回収。時短効果も加味すると判断は明確。

🧑‍🎓1人暮らし (週2-3回・乾燥不要)縦型推奨

本体価格5-8万円台で十分。洗濯のみなら水量の差(月数百円)も影響小さい。置場面積も縦型のほうがコンパクト。

👶子育て世帯 (泥汚れ・予洗い多い)縦型推奨

物理力で叩き洗いする縦型が頑固な汚れに強い。最新のドラム式温水洗浄(60℃)も選択肢だが、コスト重視なら縦型。

💼在宅勤務 (深夜運転メイン)ドラム式 (ヒートポンプ式) 推奨

運転音が縦型より3-5dB静かで、深夜運転に向く。夜間時間帯別プランと組み合わせれば年1万円程度の電気代削減も。

🏠賃貸 (置場サイズ制限あり)縦型推奨

ドラム式は奥行60cm以上が一般的。賃貸の防水パン(60×60cm想定)に入らない物件も多い。事前に置場寸法を測ること。

👵高齢者世帯 (腰負担軽減)ドラム式推奨

前開きで取り出し時の腰の負担が小さい。乾燥機能があると洗濯物を干す動作も不要。安全性・QOL面での価値が高い。

洗濯機選びのポイント:失敗しない4つの軸

1

乾燥機能を毎日使うか週末だけか

毎日使う前提ならヒートポンプ式ドラム式が長期的に有利。週1-2回ならヒーター式 (ドラム式入門機 or 縦型乾燥付)で十分。週0回なら縦型の洗濯専用で本体価格を抑えるのが正解。

2

容量と置場寸法

1人暮らし5-7kg, 2-3人世帯7-9kg, 4人以上10kg超が目安。置場の防水パン寸法(W×D)を必ず測る。ドラム式は奥行60cm前後、縦型は奥行50cm前後が多い。

3

本体価格と寿命のバランス

ドラム式上位機種(20-30万円)を10年使えればコスト的に正解だが、故障時の修理費10万円超も。安め(縦型10万円+乾燥機別)で8-10年使い切る選択肢も合理的。

4

電気プランとの相性

夜間に洗濯予約を活用するなら時間帯別プラン。深夜帯の単価が日中の半額程度になる新電力プランもあり、ヒーター式乾燥の高コストを部分的に相殺できる。

よくある質問

ドラム式と縦型、結局どちらが安いですか?

洗濯のみで使う場合は、本体価格が安い縦型が10年総コストで有利です(縦型10万円+ランニング約12万円=約22万円, ドラム式20万円+ランニング約7万円=約27万円, 差約5万円)。一方で乾燥機能を毎日使う共働き世帯では、ヒートポンプ式ドラム式の電気代の安さ(縦型ヒーター乾燥より年1-2万円安い)が本体価格差を10年で回収できることがあります。乾燥を使うかどうかで結論が分かれます。

ドラム式の電気代が高いと言われるのはなぜですか?

洗濯のみではドラム式約3円/回, 縦型約2円/回でほぼ同水準ですが、ドラム式の購入者は乾燥機能込みで使うケースが多く、乾燥分の電気代(ヒーター式 約55-60円/回, ヒートポンプ式 約27円/回)が加算されて高く感じるためです。「洗濯+乾燥セット」 で毎日使うなら、ヒートポンプ式を選べば年間1万円程度の電気代差で済みます。

縦型のほうが洗浄力が高いって本当ですか?

皮脂汚れ・泥汚れなど重度の汚れには、大量の水で叩き洗いする縦型の物理力が有利という見方が多いです。ドラム式は少ない水で「たたき洗い」 を行うため、頑固な汚れには時間がかかる傾向があります。ただし最新のドラム式は温水洗浄機能(60℃前後)を搭載し、皮脂汚れには冷水縦型より落ちやすい場合もあります。子育て世帯で泥汚れが多いなら縦型、皮脂汚れ・におい対策メインならドラム式が向きます。

10年使った場合の総コストはどちらが安いですか?

本体価格を含めた10年総コストは、洗濯のみ前提なら縦型約22万円(本体10万+ランニング約12万)、ドラム式約27万円で縦型が約5万円有利です。乾燥毎日使う前提ならヒートポンプドラム式約42万円、ヒーター式ドラム式約45万円、縦型ヒーター乾燥約46万円で拮抗します。家族構成・洗濯頻度・乾燥使用頻度で逆転するため、自家庭の使い方を1ヶ月記録してから判断するのが確実です。

電気プランを切り替えれば洗濯機の電気代は下がりますか?

洗濯機単体の月額は100〜2,000円程度のため、プラン切替でこの家電だけの電気代を下げる効果は限定的です。ただし、ドラム式の乾燥機能を毎日使う世帯や、エアコン使用量が多い世帯では家全体の月間使用量が300kWh超になることが多く、従量料金3段階目の単価が安いプランや基本料金0円型プランへの切替で年1万〜数万円の差が生まれることがあります。深夜に洗濯予約運転する世帯は時間帯別プランも検討する価値があります。

ヒートポンプ式とヒーター式、どちらを選ぶべきですか?

毎日乾燥を使うならヒートポンプ式(乾燥1回約27円)を選ぶと、ヒーター式(同約60円)より年間1-1.5万円電気代が下がります。本体価格はヒートポンプ式が3-5万円高い傾向ですが、3-4年で本体価格差を電気代差で回収できます。週1-2回しか乾燥を使わない世帯はヒーター式(本体安い)でも十分です。

出典・参考情報

✓ この記事の検証プロセス

  • 電力会社の公式約款・料金表PDFを一次情報として参照 (二次情報は使用しません)
  • 49社・370プラン をDBに構造化済。単価・燃調・解約金等を計算エンジンで再現
  • 1社1ファイルの「ファクトカード」でデータベース値・公式値・記事値の3点突合を実施
  • 記事公開前に料金・約款条件のハードコード値を機械的に検査(自動lint)して数値乖離を防止
  • 検証手順の詳細は 計算ロジック / 執筆チーム で公開
最終更新: 2026年5月27日

この記事は役に立ちましたか?

料金プランの比較相談はLINE、最新情報はXアカウントをフォローしてお受け取りください。

エネジェントは電力会社から広告料を一切受け取らずに独立運営しています。
☕ 運営を応援する(OFUSE)