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電気代の知識

電気とガスのセット割は
実質いくら安くなる?

月額50〜450円/年額600〜5,400円の割引を、単独契約と徹底比較

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※本記事は2026年4月時点の情報です。

「電気とガスをまとめるとお得」――そんなセット割の広告をよく見かけますが、実際にいくら安くなるのかは意外と見えにくいものです。広告の「年間◯千円おトク」という表記は1年分の総削減額(月額×12)であり、毎月の請求が一気に下がる金額ではありません。実際には1ヶ月あたり50〜450円程度の割引(大手は月100〜300円が中心)にとどまるのが業界の実態です。

たとえば東京ガスの定率Bセット割は電気料金の0.5%割引で、月1万円の世帯なら月50円・年間600円にしかなりません。セット割「単体」だけで劇的に電気代が下がるケースは多くなく、毎月の削減額で見ると数十円〜数百円レベルに収まるのが典型です。

この記事では、セット割の仕組みと割引額の目安を月額(毎月の請求から差し引かれる額)と年額(月額×12の総計)の両方で明示しつつ、「単独で安いプランを選ぶ場合」と比べたときの実質的な負担差を、一般論ベースで整理します。見かけの「◯%オフ」や「年間◯千円」に惑わされず、自分にとって本当に得かを判断するための材料として活用してください。

先に結論:セット割単体の相場感

  • 月額の割引:おおむね 50〜450円/月(大手は月100〜300円前後が中心)
  • 年額の総削減600〜5,400円/年(月額×12の単純合計)
  • セット割単独では 月数百円の割引にとどまる のが業界の実態。劇的な値下げ効果ではありません
  • 新電力への単独切替の方が 月数百〜1,000円 下がるケースもあり、セット割より効果が大きい場合があります

※本記事の金額表記は、特記なき限り「月額の割引額」と「年額(月額×12)の総削減額」を区別して記載しています。

セット割の仕組み

セット割とは、同じ事業者(またはグループ会社)で電気とガスをまとめて契約した場合に、料金の一部が割引される仕組みです。割引のかかり方には大きく3つのパターンがあります。

1

電気料金から一定率を割引

電気の基本料金または電力量料金に対して、1〜3%程度の割引率を適用するタイプ。使用量が多いほど割引額が大きくなる一方、使用量が少ない世帯では効果が限定的です。

2

ガス料金から定額/定率を割引

ガス側に割引をかけるタイプ。電気側の単価がそのままなので、元の電気プランが割高だと全体として損になるケースもあります。

3

ポイント還元・キャッシュバック

毎月の請求額に応じてポイントが貯まる、または契約時に一時金がもらえるタイプ。ポイントの使い道が限定される場合は実質価値が目減りする点に注意が必要です。

※割引のかかり方は契約するプランによって異なります。実際の申込前に約款・料金表で条件を必ず確認してください。

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セット割の割引額は月いくら?(年額ではなく月額で見る)

業界全体の傾向として、セット割の割引額は電気料金の0.5〜3%前後に収まることが多く、月額ベースでは概ね以下の範囲に入ります。広告で目にする「年間◯,◯◯◯円おトク」は、この月額を12倍した「年額の総削減額」であり、毎月の請求が一気に下がるわけではない点に注意が必要です。

大手のセット割の実例(月額ベース・いずれも電気側に効く割引)

  • 東京ガス「ガス・電気セット割(定率B)」:電気の基本料金+電力量料金に対し 0.5% を割引(月1万円なら 約50円/月、年間 約600円)。割引対象は電気料金側
  • 東京ガス「ガス・電気セット割(定額A)」:電気の基本料金から 275円/月 を割引(年間 3,300円)。割引対象は電気料金側
  • 東京電力「とくとくガス×電気」セット割:対象電気プランの請求から 102円/月 を割引(年間 1,224円)。割引対象は電気料金側

出典:東京ガス公式(基本プラン・ガス・電気セット割)home.tokyo-gas.co.jp/gas_power/plan/power/menu_basic.html、東京電力エナジーパートナー 公式料金ページ(いずれも2026年4月時点)。実際の割引額は契約プラン・使用量で変動します。なお大阪ガス「ベースプランA-G」のセット割はガス料金側に効く3%割引(電気料金側ではなく、ガス料金が安くなるタイプ)と性質が異なる点に注意してください。

世帯イメージ月の電気代目安毎月の割引額
(月額)
年間の総削減額
(月額×12)
一人暮らし5,000〜7,000円約50〜210円約600〜2,500円
2人暮らし8,000〜10,000円約80〜300円約960〜3,600円
4人家族12,000〜15,000円約120〜450円約1,440〜5,400円

ポイント:セット割は使用量が多いほど恩恵が大きくなります。一人暮らしや在宅時間が短い世帯では、毎月の割引が月50〜200円程度にとどまるケースが中心です。広告でよく見る「◯,◯◯◯円おトク」という表現は年額(月額×12)の総計であり、毎月の請求書の下がり幅ではない点に注意してください。

単独契約と比較した「実質負担」

セット割を検討するうえで見落とされがちなのが、「電気とガスを別々に契約した方が安いかもしれない」という視点です。

大手電力の標準プラン(従量電灯Bなど)を基準に、一般的に言われる以下2つのパターンを比べてみます。

ケースA:大手電力+大手ガスのセット割

もともと大手電力・大手ガスの標準プランを使っている方がセット割を適用する場合、電気料金から1〜3%程度が割引になります。

  • 割引額:月額 約80〜290円(年間 約1,000〜3,500円/月額×12の総計)
  • メリット:請求の一本化、既存契約の延長で手間が少ない
  • 注意点:基準となる電気単価は大手電力の標準価格のまま。セット割単体の月額は数百円規模で、劇的な値下げではない

ケースB:新電力の単独契約(セット割なし)

新電力の中には、大手電力の標準プランと比べて電気の単価自体が3〜7%程度安いものがあります(エリア・使用量によって差あり)。

  • 割引効果:月額 約250〜830円(年間 約3,000〜10,000円/一人暮らし〜4人家族のレンジ)
  • メリット:セット割の縛りがなく、電気・ガスそれぞれ最安を選べる
  • 注意点:請求が2本に分かれる/燃料費調整額の上限有無はプランごとに確認が必要

実質の差:月額で数百円〜千円/年額で数千円〜1万円規模

一般論として、電気単独で安いプランに切り替える方が、セット割だけを適用するより月の請求の下がり幅も年間の節約額も大きくなるケースが目立ちます。セット割単体の割引は月数十円〜数百円規模にとどまることが多いためです。ただし「手間を抑えたい」「請求を一本化したい」といった価値を金額換算すれば、セット割の方が合理的になることもあります。

セット割より、新電力への切替の方が効果的なケース

「セット割の割引は月数百円」に対し、新電力への単独切替は 月数百〜1,000円以上 下がるケースもあります。以下のような方は、セット割に飛びつく前に新電力単独プランと比較する価値が大きいです。

1

月の電気代が1万円を超える家庭

新電力の単独プランは大手標準より電力量料金単価が3〜7%程度安いものもあり、月1万円なら月300〜700円、年間3,600〜8,400円下がる可能性。セット割(月100〜300円)を大きく上回ります。

2

大手電力の標準プラン(従量電灯B/Cなど)を長年使っている

標準プランの単価を基準にセット割を適用しても、もともとの単価が割高のまま。先に新電力の単独プランで単価を下げた方が、年間の総削減額は大きくなりがちです。

3

請求の一本化より「総額」を優先したい

セット割は請求一本化の利便性が主価値。毎月の支払額を最小化したい人は、電気・ガスそれぞれ最安の単独プランを選ぶ方が合理的です。

4

プロパンガス(LPガス)エリアに住んでいる

都市ガスの大手セット割は対象外。電気単独で新電力に切り替え、ガスは別途LPガス料金交渉で下げる方が効果的です。

逆に、セット割が有利なのは:大手ブランドの安心感を重視する/請求・サポート窓口を1社にまとめたい/ポイント経済圏との相性が良い/月数百円でも手間をかけずに削減したい、といった方です。金額ではなく「手間の削減」を価値として評価する場合、セット割は合理的な選択肢になります。

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セット割が向いている人・向いていない人

1

向いている人

電気・ガスとも使用量が多い家庭。請求・サポート窓口を一本化したい人。ポイント経済圏を既に活用していて還元の実質価値が高い人。

2

向いていない人

使用量が少ない単身世帯。電気代そのものを徹底的に下げたい人。引っ越しの予定があり、解約時の違約金を避けたい人。

3

どちらでも良い人の判断軸

「年間の割引額」と「手間・請求の一本化の価値」を天秤にかけて判断します。月額250円(年間3,000円)未満の割引であれば、単独でより安いプランを探す方が経済メリットが大きくなりやすいです。

よくある質問

セット割の割引はいつから適用されますか?

契約成立後、次回検針日以降の料金から適用されるのが一般的です。切替工事は不要でスマートメーター経由で完結するため、開始まで2週間〜1ヶ月程度かかることが多いです。

片方だけ解約するとセット割はどうなりますか?

多くの場合、片方のみ解約した時点でセット割は終了し、通常料金に戻ります。プランによっては解約手数料が発生するため、契約前に必ず確認してください。

燃料費調整額や原料費調整額もセット割の対象ですか?

対象外となるケースがほとんどです。割引はあくまで基本料金や電力量料金部分にかかるため、燃料価格が高騰している時期は割引額以上に請求額が上がることがあります。

賃貸でもセット割は申し込めますか?

電気・ガスとも、賃貸物件でも原則として自由に契約先を選べます。ただし、プロパンガス(LPガス)が供給されている物件は都市ガスのセット割対象外となる点に注意が必要です。

電気とガスのセット割は平均でどのくらい安くなりますか?

毎月の割引額は50〜450円程度(大手は月100〜300円が中心)で、年額(月額×12の総計)では600〜5,400円ほどが目安です。広告でよく見る『年間◯千円おトク』は年額の総削減額であり、毎月の請求書の下がり幅ではない点に注意してください。セット割単独では『劇的に安くなる』ケースは多くありません。

セット割の『月額』と『年間』の金額はどう違いますか?

月額は毎月の請求から差し引かれる割引額、年間はその月額を12倍した総削減額です。例えば東京ガスのセット割(定率B)は電気料金の0.5%割引で、月1万円なら月50円、年間600円になります。広告表記が月額か年額かを確認することが重要です。

セット割と新電力単独プランへの切替、どちらが得ですか?

月の電気代が1万円を超える世帯や、大手の標準プランを長年使っている方は、新電力単独への切替の方が効果的なケースが多いです。セット割は月100〜300円程度の割引が中心ですが、新電力単独は電力量料金単価自体が3〜7%安く、月300〜1,000円下がることもあります。

セット割は単独で安いプランを組み合わせるより得ですか?

必ずしも得とは限りません。電気・ガスそれぞれで単価の安いプランを個別に選んだ方が総額で安くなるケースもあります。セット割の割引額と、単独契約の料金差を両方比較することが重要です。

セット割の注意点はありますか?

契約期間の縛りや解約金、片方のみ解約した場合にセット割が外れる条件、燃料費調整額の上限の有無などを確認しましょう。見かけの割引率より、これらの条件が総額に与える影響の方が大きいことがあります。

一人暮らしでもセット割は意味がありますか?

使用量が少ない世帯では割引額自体が小さくなりやすく、効果は限定的です。世帯人数やガス使用量によっては、電気単独で安いプランに切り替えた方が総額のメリットが大きくなる場合があります。

まとめ

セット割の割引額は 月50〜450円(毎月の割引額)年額換算で600〜5,400円(月額×12の総削減額)の範囲に収まるケースが中心です。広告の「年間◯千円おトク」は年額であり、毎月の請求が一気に下がるわけではありません。「まとめるだけで劇的に安くなる」わけではなく、見かけの割引率よりも元の電気単価が安いかどうかの方が、年間負担額に与える影響は大きくなりがちです。

判断のコツは、「セット割込みの年間支払額」と「電気単独で最安プランにした場合の年間支払額」を同じ条件で並べて比較することです。請求の一本化やポイント還元などの非金銭的メリットも含めて、総合的に判断しましょう。

「自分の使用量ならどちらが得か」を具体的に知りたい方は、エネジェントのシミュレーターで確認できます。

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出典・参考

✓ この記事の検証プロセス

  • 電力会社の公式約款・料金表PDFを一次情報として参照 (二次情報は使用しません)
  • 49社・370プラン をDBに構造化済。単価・燃調・解約金等を計算エンジンで再現
  • 1社1ファイルの「ファクトカード」でデータベース値・公式値・記事値の3点突合を実施
  • 記事公開前に料金・約款条件のハードコード値を機械的に検査(自動lint)して数値乖離を防止
  • 検証手順の詳細は 計算ロジック / 執筆チーム で公開
最終更新: 2026年5月31日

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