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2026年6月分の電気代見通し

2026年6月の電気代の見通し

燃調単価・補助金終了・再エネ賦課金の影響を分解

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※本記事は2026年4月時点の情報です。最新の単価は各電力会社の公表資料をご確認ください。

2026年6月の電気料金は、3つの要因が同時に効いてきます。①政府の電気・ガス料金支援(激変緩和措置)が2026年3月使用分で終了していること、②冷房使用が本格化すること、③原油高騰は電気代に2〜4ヶ月のラグで効くため、夏以降に本格反映される構造であること。この3つが重なる最初の月が6月です。

なお、契約しているプランの種類によって6月の動きは変わります。規制料金・固定単価の自由料金は燃調制度経由で動くのに対し、市場連動型プランはJEPXスポット価格を直接反映するため別の動きをしています。本記事では後段で両者の違いも整理しています。

2026年6月分の燃料費調整単価(東京電力EP公表値)

東京電力エナジーパートナーが公表している2026年6月分の燃料費調整単価は、低圧の規制料金(従量電灯B等)・自由料金(スタンダードS等)ともに−7.30円/kWh(税込)です。前月(2026年5月分の−7.37円/kWh)と比べて+0.07円/kWhとほぼ横ばい、前年同月(2025年6月分の−6.39円/kWh)と比べると−0.91円/kWhと下落しています。「燃調マイナス=基準燃料価格より実勢が安いため値引き」が起きている状態で、燃調そのものは前年より家計に有利に働いています。

区分2026年6月分2025年6月分前年同月差
規制料金(従量電灯B等)−7.30円/kWh−6.39円/kWh−0.91円/kWh
自由料金(スタンダードS等)−7.30円/kWh−6.39円/kWh−0.91円/kWh

出典:東京電力エナジーパートナー「燃料費調整のお知らせ(2026年6月分/2025年6月分)」。低圧供給の値(税込)。高圧・特別高圧は別単価です。

算定の仕組みは「適用月の3〜5ヶ月前の3ヶ月平均」、つまり2026年6月分は2026年1月〜3月の貿易統計(原油・LNG・石炭の輸入価格)の平均から計算されます。為替(円ドル)と燃料市況の両方が効くため、年初の円安・原油の動きと6月の単価がリンクします。今回前年比で下がったのは、2026年1〜3月の燃料平均価格が2025年同期より緩んだことが主因です。

月400kWh使う家庭で見ると、燃調だけで前年同月比 −364円/月(−0.91円/kWh × 400kWh)の負担減になります。一方、後述する再エネ賦課金が+0.20円/kWhの引き上げで+80円/月の負担増となるため、両者を合わせた前年同月比は差し引き −284円/月(やや安くなる)です。「6月の電気代は値上がりする」という直感に反する結果ですが、これは公表値ベースの実態です。

なぜ「上がった印象」になりやすいのか

直前の2026年1〜2月は政府の電気・ガス料金支援が4.5円/kWh効いていました。月400kWh家庭では 毎月1,800円の値引きを受けていた計算です。それが3月分(1.5円/kWh=600円)→4月分(補助なし)と段階的に消えたため、1〜2月の請求と6月の請求を比べると約1,800円高く見えるのが実態です。これは燃調が上がったわけではなく、補助金が終了した影響です。

政府の電気・ガス料金支援は3月使用分で終了

資源エネルギー庁の電気・ガス料金支援(激変緩和措置)は、2026年1〜2月使用分が4.5円/kWh、3月使用分が1.5円/kWhと段階縮小したうえで、2026年3月使用分(4月検針分)で終了しました。再開予定は2026年4月時点で公表されていません。

使用月低圧の値引き単価月400kWh換算
2026年1〜2月分−4.5円/kWh−1,800円/月
2026年3月分−1.5円/kWh−600円/月
2026年4月分以降0円/kWh(終了)0円/月

出典:資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援(激変緩和措置)」、東京電力エナジーパートナー「国による電気・ガス料金支援について」。

つまり、2026年6月分の請求書は補助なしで届く2回目(4月・5月に続く)です。1〜2月の補助バリバリの時期と比べて見ると体感の値上がりは大きく、月400kWh家庭で +1,800円/月(4.5円/kWh × 400kWh) の差が出ます。一方、4月以降の補助なし水準とはほぼ横ばいです。「いつと比べるか」で印象が大きく変わるので、検針票を比較するときは同じ補助金状態の月どうしを選ぶのがおすすめです。

2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhに引き上げ

経済産業省は2026年3月19日、2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金を4.18円/kWhと決定しました(2025年度は3.98円/kWhで、+0.20円/kWhの引き上げ)。新単価は2026年5月検針分から2027年4月検針分まで適用されます。月400kWh使う家庭の負担は 月1,672円・年20,064円 です。

6月の請求書には新単価が反映されますが、5月分(5月検針)から既に適用済みのため、6月だけ突発的に上がるわけではありません。前年同月比では+0.20円/kWh × 400kWh = +80円/月の負担増です。再エネ賦課金は契約している電力会社・プランに関係なく全国共通の単価なので、プラン見直しでは下げられない費目です。

再エネ賦課金は、固定価格買取制度(FIT/FIP)で買い取られた再エネ電力のコストを電気使用者全体で広く負担する仕組みです。買取価格や売電量の動向で毎年の単価が変わり、過去には2024年度の1.40円/kWhから2025年度の3.98円/kWhへ大きく跳ねた経緯もあります。

2026年6月の電気代の整理(東京電力エリア・月400kWh家庭)

ここまでの3要素を、月400kWh家庭の前年同月比でまとめると以下のとおりです。

要因単価変化月400kWh家庭の影響
燃料費調整単価(前年同月比)−0.91円/kWh−364円/月(負担減)
再エネ賦課金(前年度比)+0.20円/kWh+80円/月(負担増)
差し引き(前年同月比)−0.71円/kWh−284円/月
参考:政府補助金(1〜2月→6月)+4.5円/kWh消失+1,800円/月(負担増)

※「政府補助金」は前年同月比ではなく、2026年1〜2月(補助あり)と6月(補助なし)の比較。検針票で「最近高くなった」と感じる主因はここです。

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燃調上限の有無で差が出る仕組みと過去事例

燃料費調整制度には、燃料価格が大きく上昇した場合に備えて「上限」が設定されている契約と、設定されていない契約があります。仕組みを整理します。

項目規制料金(従量電灯B等)自由料金プラン
燃調の上限あり(基準燃料価格の1.5倍で頭打ち)プランによる(撤廃済の社・新電力では上限なしも)
高騰局面上限で頭打ち上限なしの場合は実勢を反映
平時(実勢が上限以下)実勢どおり実勢どおり(規制料金と同額)
算定式(基準燃料価格・換算係数・基準単価)共通共通

東京電力EPの場合、規制料金と自由料金(スタンダードS)の燃調算定式は基準燃料価格・換算係数・基準単価がすべて完全に同じです(経産省 電力・ガス取引監視等委員会公表資料・東電EP公式PDFで一次確認済み)。唯一の違いは、規制料金にのみ「平均燃料価格の上限(基準値の1.5倍=129,200円/kl ※2025年10月以降)」があることです。実勢価格が上限を下回っている平時は両者の燃調単価は同額になります。

実勢価格が上限を超えた高騰局面では差が出ます。過去事例として、東電EPの2023年1月分は、規制料金が上限到達で +5.13円/kWh、自由料金(スタンダードS)が上限なしで +12.99円/kWh、差7.86円/kWhでした。

月の使用量2023年1月の単月差
250kWh(単身〜二人)約1,965円
330kWh(平均世帯)約2,594円
400kWh(4人家族)約3,144円
500kWh(エアコン多用)約3,930円

※2023年1月分の単月差(燃調差7.86円/kWh × 月使用量)。前後の月では差額は変動し、実勢価格が上限以下に戻れば差は0円になります。同じ高騰が2026年以降に再来する保証はなく、再来時の差額も当時と同水準とは限りません。

なお、自由料金プランの上限の有無は会社・プランによって異なります。東北電力(2022年12月)・関西電力(2023年5月)などは自由料金分の上限を撤廃済み(公式公表)。新電力でも上限なしのケースが多くあります。「大手だから安心」と一括りにせず、契約しているプランの約款で個別に確認するのが確実です。

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市場連動型プランは別カテゴリ:JEPX実勢が直撃する仕組み

ここまでの「燃調上限あり/なし」の話は固定単価プラン同士の比較でした。一方、市場連動型プラン(Looopでんき「スマートタイムONE」、楽天でんき「市場連動型プラン」、TGオクトパスエナジー「グリーンオクトパス」など)は燃調制度を使わず、JEPX(日本卸電力取引所)のスポット価格を電力量料金に直接反映する別カテゴリのプランです。

仕組みが違うため、燃調がマイナスで値引き効果が出ている2026年6月でも、市場連動型は逆に高くなる場面が増えています。エネジェントのJEPXダッシュボードで生データを確認すると、東京エリアの月平均は次のように推移しています。

JEPX東京エリア 月平均同月のJEPX最大値
2025年4月11.45円/kWh20.42円/kWh
2025年5月11.19円/kWh24.43円/kWh
2025年6月12.96円/kWh30.12円/kWh
2026年3月14.38円/kWh25.84円/kWh
2026年4月20.06円/kWh64.28円/kWh
2026年5月(10日まで)13.35円/kWh35.83円/kWh

出典:JEPX(日本卸電力取引所)スポット市場 30分値(東京エリア)。エネジェント運営の JEPXダッシュボード で日次更新中の生データから集計。

2026年4月の東京エリア月平均20.06円/kWhは、過去2年で最高水準です。瞬間最大は4月28日の64.28円/kWhに達しました。市場連動型プランの請求は、これに小売事業者のマージン(数円/kWh)と託送料金(約9〜10円/kWh)・再エネ賦課金(4.18円/kWh)が加算されるため、体感の電力量料金は固定単価プランを上回る月が出てくる水準です。

市場連動型と固定単価プランの「動き方」の違い

  • 固定単価プラン(規制料金・自由料金):燃調制度を経由するため、貿易統計の燃料価格(3〜5ヶ月前の3ヶ月平均)が単価に反映される。価格変動は緩やか。
  • 市場連動型プラン:JEPXのスポット価格(30分ごとに変動)を当月の電力量料金に直接反映。燃料価格・需給バランス・天候・季節要因がほぼリアルタイムで請求に効く。
  • 太陽光出力が多い昼間は安く、需給がタイトな夕方〜夜は高く振れやすい構造。月内の使い方によっても請求が変わる。
  • 過去には2021年1月(寒波)・2022年3月(地震後の供給逼迫)に瞬間100円/kWh級の高騰が発生した実績あり(JEPX公表値)。

市場連動型は「需給に応じた価格シグナルで節電インセンティブが働く」「平時は固定単価より安くなる場合もある」というメリットも公式に謳われています。一方で請求額の月別ぶれが大きく、家計の予測が立てにくい側面があります。契約中の方は、ご自身のプランがどのカテゴリかをマイページや約款で確認しておくと、6月以降の請求書を読み解くときに役立ちます。

個人で打てる対策

燃調単価そのものは個人ではコントロールできません。しかし、「使う電力量を抑える」「契約条件を見直す」の2軸で、家計への影響を実質的に小さくできます。

1

冷房の設定温度・運転モードを最適化する

6月は冷房の立ち上がり時期。設定温度を1℃上げるだけで冷房の消費電力量が約13%変わるという目安があります(資源エネルギー庁「無理のない省エネ」)。連続運転(つけっぱなし)と頻繁なオンオフでは、外気温・断熱性能によって最適解が変わるため、検針票で月の使用量を確認しながら調整しましょう。

2

契約プランの「分類」と「燃調上限の有無」を確認する

検針票やマイページで、契約プランが①規制料金、②固定単価の自由料金、③市場連動型のどれかを確認しましょう。①②なら燃調上限の有無、③ならJEPX実勢価格の月内推移を踏まえた請求額の振れ幅をイメージしておくと、夏場の検針票が読みやすくなります。

3

基本料金と従量料金のバランスを見直す

使用量が少ない月に効くのは基本料金、多い月に効くのは従量料金です。生活パターン(在宅時間・季節変動)に合った組み合わせか、年間ベースで比較するのがコツです。

4

再エネ賦課金は全プラン共通と知っておく

再生可能エネルギー発電促進賦課金は2026年度4.18円/kWh。どの電力会社・プランでも同額のため、プラン比較ではこれと燃調を除いた「基本料金+従量料金」で差を見るのが正確です。

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よくある質問

2026年6月の燃料費調整単価はいくらですか?

東京電力EPの2026年6月分は、低圧の規制料金(従量電灯B等)・自由料金(スタンダードS等)ともに−7.30円/kWh(税込)です。前月比+0.07円、前年同月(−6.39円/kWh)比では−0.91円/kWhと下がっています。エリアごとに単価は異なるため、ご契約中の電力会社の公式公表をご確認ください。

2026年6月から電気代は上がりますか?

燃調単価は前年より下がっており(東京電力エリアで月400kWh家庭は−364円/月)、再エネ賦課金は+0.20円/kWh(+80円/月)の引き上げです。前年同月比では差し引き−284円/月とむしろ少し安くなる計算になります。ただし2026年1〜2月は政府補助金が4.5円/kWh効いていたため、その時期と比較すると6月は1,800円/月ほど高く感じやすい構造です。

政府の電気・ガス料金支援はいつ終わりましたか?

2026年1〜2月使用分が4.5円/kWh、3月使用分が1.5円/kWhと段階縮小したうえで、3月使用分(4月検針分)で終了しました。再開予定は2026年4月時点で公表されていません。

2026年度の再エネ賦課金はいくらですか?

経産省が2026年3月19日に決定した2026年度の単価は4.18円/kWh(前年度3.98円/kWhから+0.20円)。2026年5月検針分から2027年4月検針分まで適用されます。月400kWh家庭で月1,672円・年20,064円の負担です。

燃料費調整額に上限のあるプランとないプランで電気代に差が出るのはなぜですか?

基準燃料価格・換算係数・基準単価などの算定式は両者で共通で、唯一の違いは規制料金にのみ平均燃料価格の上限(基準燃料価格の1.5倍)があることです。実勢価格が上限以下のうちは両者の燃調単価は同額、実勢が上限を超えた高騰局面でのみ規制料金が頭打ちになり差が生じます。2026年4月時点では実勢が上限を下回っており差は0円です。

市場連動型プランは6月どうなっていますか?

Looopでんき「スマートタイムONE」、楽天でんき「市場連動型プラン」、TGオクトパスエナジー「グリーンオクトパス」などの市場連動型は、燃調制度ではなくJEPXスポット価格を電力量料金に直接反映する別カテゴリのプランです。JEPX東京エリアの月平均は2026年4月で20.06円/kWh(瞬間最大64.28円/kWh)と過去2年で最高水準で、固定単価プランより割高になる月が出てきています。エネジェントのJEPXダッシュボードで日次更新中の生データを確認できます。

6月の電気代対策として個人でできることは?

①冷房設定温度の最適化(環境省「無理のない省エネ」では設定温度を1℃高くすると冷房の消費電力量は約13%減と公表)で消費電力量を抑える、②契約プランの分類(規制料金/固定単価自由料金/市場連動型)と燃調上限の有無を確認する、の2軸が現実的です。エネジェントのシミュレーターで検針票数値を入力すると、約款ベースで複数プランの試算ができます。

まとめ

2026年6月の電気代は、要因を分解すると燃調単価は前年より下がり、再エネ賦課金は少し上がる方向です。東京電力エリアの月400kWh家庭で見ると、前年同月比は差し引き−284円/月でむしろ安くなる計算です。「電気代が上がった」という体感は、主に2026年1〜2月の政府補助金(4.5円/kWh)が消えたことに起因します。

一方、市場連動型プランはJEPXスポット価格が直接反映される構造のため、固定単価プランの燃調マイナスとは別の動きをしています。2026年4月の東京エリアJEPX月平均は20.06円/kWhと過去2年で最高水準で、市場連動型契約者にとっては相対的に割高な月になりました。

検針票の数値を使って、自分の契約プランの分類(規制料金・固定単価自由料金・市場連動型)と請求の内訳(基本料金・従量料金・燃調・再エネ賦課金)を整理しておくと、夏場の請求書が読み解きやすくなります。

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出典・参考

✓ この記事の検証プロセス

  • 電力会社の公式約款・料金表PDFを一次情報として参照 (二次情報は使用しません)
  • 49社・370プラン をDBに構造化済。単価・燃調・解約金等を計算エンジンで再現
  • 1社1ファイルの「ファクトカード」でデータベース値・公式値・記事値の3点突合を実施
  • 記事公開前に料金・約款条件のハードコード値を機械的に検査(自動lint)して数値乖離を防止
  • 検証手順の詳細は 計算ロジック / 執筆チーム で公開
最終更新: 2026年5月31日

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