※本記事は2026年4月時点の情報です。
在宅介護を始めたら、先月の電気代の請求を見て「こんなに増えたの?」と驚いた――そんな声をよく耳にします。
介護される方の体調を守るためには、24時間の温度管理や医療機器の稼働が欠かせません。削るのが難しい出費だからこそ、原因を正しく把握し、無理のない範囲でプランを見直すことが大切です。この記事では、介護で電気代が増える理由と月額の目安、そして介護世帯に合った電力プランの選び方を整理します。
介護で電気代が増える主な理由
在宅介護を始めると、電気の使われ方がそれまでとガラッと変わります。特に影響が大きいのは次の3つです。
24時間の温度管理
高齢者は体温調節機能が低下しており、夏はエアコン、冬は暖房を日中も夜間もつけっぱなしにする必要があります。日中不在だった家が24時間稼働の家に変わることで、冷暖房の電力量が一気に増えます。
医療機器・介護機器の稼働
在宅酸素濃縮器・吸引器・エアマット(体圧分散マットレス)・電動ベッド・人工呼吸器などは、24時間または長時間の通電が前提です。1台あたりの消費電力は大きくなくても、複数台が常時稼働すると月の電力量は確実に積み上がります。
洗濯・給湯・調理の増加
寝具・衣類・タオルの洗濯回数が増え、乾燥機や浴室乾燥も多用されます。入浴・清拭のための給湯量、刻み食・ミキサー食の調理時間も増加し、電気とガスの両方が上がる家庭も少なくありません。
月いくら増える? 介護世帯の電気代目安
以下は、介護の度合いと使う機器の組み合わせから見た、電気代がどのくらい増えるかの大まかな目安です。住居の広さや断熱性能、エリアの電気料金単価によって前後するため、あくまで参考値として捉えてください。
介護機器の消費電力と月あたり電力量の目安
主な介護機器の代表的な消費電力と、24時間稼働を想定した1か月あたりの電力量の目安は以下の通りです(メーカー・機種によって差があります)。
| 機器 | 消費電力 | 月あたり電力量 |
|---|---|---|
| 電動介護ベッド(待機〜稼働) | 約5〜80W | 約4〜10kWh |
| エアマット(体圧分散) | 約10〜30W | 約7〜22kWh |
| 吸引器(1日数回・短時間) | 約60〜130W | 約1〜3kWh |
| 在宅酸素濃縮器(24時間稼働) | 約300〜400W | 約220〜290kWh |
| 人工呼吸器(24時間稼働) | 約40〜100W | 約29〜73kWh |
仮に単価を32円/kWhで計算すると、酸素濃縮器だけで月7,000〜9,000円前後、エアマット+電動ベッドで月350〜1,000円前後が目安です。機器が増えるほど電力量は積み上がります。
在宅酸素療法の電気代は補助される場合があります
在宅酸素療法(HOT)で酸素濃縮器を使用している場合、医療機関から電気代相当額が支給される制度が一般的です。金額は機器の消費電力や医療機関の運用により異なるため、主治医・ケアマネジャー・訪問看護ステーションに確認してください。
介護で増えた使用量に合うプランは?
サッと料金を比較する介護世帯向け 電力プラン選びのポイント
介護世帯では、電気代の安さだけでなく「止められない電気をいかに安心して使い続けるか」という視点が欠かせません。次の4点を軸にプランを比較しましょう。
在宅時間が長い世帯は、オール電化向け・夜間割引プランが不利になりやすい
深夜電力が安くなる代わりに、昼間の時間帯の単価が高めに設定されているプランは、日中も在宅で冷暖房・介護機器を使い続ける世帯とは相性が良くありません。24時間通電が前提の在宅介護では、時間帯別ではなく「全時間帯がフラットな従量制」を基準に比べるほうが失敗しにくい傾向があります。現在オール電化プランを契約中の場合は、昼間単価・朝夕単価・夜間単価それぞれの使用実績を検針票で確認してから判断してください。
使用量が多い世帯向けの料金設計か
月の使用量が400kWhを超えるような世帯では、従量料金の第3段階(多く使う帯)の単価差が年間の電気代に大きく響きます。大手電力の従量電灯と比べて、3段階目の単価が抑えられているプランや、使用量に応じた割引があるプランが向いています。
燃料費調整額の変動リスクが小さいか
市場連動型の燃料費調整額を採用しているプランは、燃料価格の高騰局面で請求額が跳ね上がるリスクがあります。介護で削れない使用量が多い世帯ほど影響が大きいため、上限のあるプラン、または変動の仕組みがわかりやすいプランを優先するのが無難です。
停電・災害時の体制が整っているか
医療機器を使う家庭は、電力会社への「重要顧客」「災害時優先復旧」登録制度の有無を確認しましょう。自治体の避難行動要支援者名簿への登録、医療機関への連絡フロー、内蔵バッテリー・外部バッテリーの準備とあわせて備えるのが基本です。
電話サポート・契約手続きのわかりやすさ
介護をしながらWebでトラブル対応する余裕がない日もあります。電話窓口の受付時間、マイページの見やすさ、紙の検針票・請求書の発行可否など、日常の使いやすさも意外と重要です。家族が遠方から契約手続きを代行できるかどうかも確認しておきましょう。
本記事で「おすすめの1社」を挙げない理由
電力プランは、住んでいるエリア・月の使用量・時間帯によってお得な会社が変わります。介護世帯ではここに「停電時の備え」「サポート体制」という条件も加わるため、一律に「この会社が一番」とは言えません。条件を入れて診断するのが、遠回りなようで最短の選び方です。
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切り替え前にチェックしておきたいこと
介護世帯で電力プランを切り替える際は、一般家庭以上に慎重にチェックしたい項目があります。
契約アンペアと同時使用家電の確認
電動ベッド・エアコン・電子レンジ・吸引器などを同時に使うとブレーカーが落ちることがあります。現在のアンペア契約と使う機器の合計消費電力を把握してから、プラン変更時にアンペア数も見直すのが安全です。
解約違約金・契約期間の縛り
最低契約期間内の解約で違約金が発生するプランがあります。介護の状況変化で住み替えや施設入所の可能性もあるため、契約期間が短め、または違約金のないプランを選ぶと柔軟に対応できます。
支払い方法と名義変更のしやすさ
家族が代理で支払う場合、口座名義・クレジットカード名義・契約者名義の関係を整理しておきましょう。名義変更や死亡時の手続きの流れも、契約前にサポート窓口に確認しておくと後の負担が軽くなります。
停電時の電源確保と事前登録
吸引器・人工呼吸器・在宅酸素濃縮器などは、停電時に備えて内蔵バッテリー・外部バッテリー・ポータブル電源・自家用車からのインバーター給電など複数の手段を用意しておくのが基本です。あわせて、電力会社の災害時優先復旧の申請、自治体の避難行動要支援者名簿への登録、機器メーカーや訪問看護ステーションへの連絡フローも書面で整理しておくと、家族以外でも対応できる体制になります。
あわせて読みたい関連記事
介護による電気代増加の対策は、「プラン見直し」だけでなく「使い方の見直し」も組み合わせると効果が出やすくなります。
まとめ
在宅介護を始めると、24時間の温度管理・医療機器の稼働・洗濯量の増加によって、電気代は月5,000〜15,000円増えるのが一般的です。これは「減らすべき無駄」ではなく、介護される方の命と生活の質を守るための必要経費とも言えます。
だからこそ、削れない使用量を前提に、料金単価・燃料費調整額のリスク・停電時の体制・サポートのわかりやすさの4点でプランを比べてみてください。条件に合うプランに切り替えるだけで、介護の負担はそのままに、年間数千〜数万円の節約につながるケースがあります。
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LINE で友だち追加する出典・参考
- 総務省「家計調査 家計収支編」
- 厚生労働省 在宅医療・介護関連情報
- エネジェント シミュレーション結果(2026年4月時点)