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サッと料金を比較する※本記事は2026年7月時点の情報です。電気代は全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)の目安単価31円/kWh(2022年7月22日改定値)で試算しています。削減電力量は資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」の公式試算(一定条件下の目安)であり、周囲温度・機種・使い方により変動します。
冷蔵庫は24時間365日動き続ける、家庭の中でも消費電力量の大きい家電です。だからこそ「開け閉めを減らさなきゃ」と我慢を思い浮かべる方が多いのですが、公的データで実額を並べると、効くのは我慢ではなく「設定」と「置き方」だとわかります。
本記事では、資源エネルギー庁の公式試算を電気料金31円/kWhで換算し、冷蔵庫の節電策5つを年間実額の早見表で比較します。「設定温度を強→中にするだけで年約1,910円」の根拠と条件、そして夏場の注意点まで整理します。
結論早見表:冷蔵庫の節電策5つの年間実額
資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」の公式試算を、31円/kWhで金額換算して大きい順に並べました。いずれも一定の試験条件下での年間の目安です。
※資源エネルギー庁の公式試算を31円/kWhで換算。設定温度は周囲温度22℃、開閉はJIS(日本産業規格)の開閉試験基準との比較など、各行に固有の試験条件があります。効果は機種・環境により変動します。
5つをすべて実施した場合の単純合算は年約167kWh・約5,180円になります(施策間で効果が重複する部分があるため、実際はこれより小さくなる可能性が高い上振れの目安です)。注目したいのは順位です。「開け閉めの我慢」2つを合計しても年約510円で、設定温度1つ(約1,910円)の3分の1以下。冷蔵庫の節電は、日々の我慢より「一度設定を見直す・置き場所を整える」が主役です。
なぜ「設定」と「置き方」が効くのか
① 24時間365日、常に効き続けるから
開け閉めの改善は「開けた瞬間」にしか効きませんが、設定温度は冷蔵庫が動いている全時間帯に効き続けます。冷蔵庫は庫内を設定温度まで冷やすためにコンプレッサーを動かしており、目標温度が1段緩くなるとコンプレッサーの稼働が減ります。24時間365日の積み重ねが、年61.72kWhという差になって表れます。
② 放熱環境(置き方)も同じ理屈で効く
冷蔵庫は庫内の熱を側面や背面から外へ捨てています。壁にぴったり接していると放熱がうまくいかず、余計な電力を使います。資源エネルギー庁の試算では、上と両側が壁に接した状態から片側だけ接する状態にするだけで年約45.08kWh(約1,400円)の差。引っ越しや模様替えのタイミングで放熱スペースを確保するだけで、我慢ゼロの節電になります。
設定温度「強→中」の試算は周囲温度22℃という条件下のものです。真夏の暑いキッチンでは庫内を保つためにコンプレッサーの稼働が増えるため、同じ削減幅になるとは限りません。また、各試算はそれぞれ固有の試験条件(JIS〔日本産業規格〕の開閉試験基準など)に基づく別々の比較のため、合算は厳密な足し算ではなく、「必ずこの金額が下がる」ことを保証するものでもありません。
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サッと料金を比較する夏場の注意:節電より食品の安全が優先
設定温度を下げる(弱める)節電には、食品の傷みという明確なトレードオフがあります。特に次のケースでは、無理に「中」や「弱」へ変えないでください。
※機種ごとの推奨設定は取扱説明書が最優先です。多くの機種は季節や周囲温度に応じた設定の使い分けを案内しています。
食品を傷ませて廃棄すれば、節電額の年約1,910円は簡単に吹き飛びます。「傷みが心配な時期は下げない、涼しい時期に見直す」という季節の使い分けが現実的です(この場合の削減額は、通年で「中」にした試算値の年約1,910円より小さくなります)。
今日からできるチェックリスト
設定温度が「強」のままになっていないか確認する
購入時や真夏の設定のまま放置されがちです。「中」の通年運用で年約1,910円の削減目安(周囲温度22℃・31円/kWh換算)。季節で使い分ける場合の削減額はこれより小さくなります。食品の傷みが心配な時期は無理に変えないでください。
壁・上部との放熱スペースを確保する
上と両側が壁に接した状態から片側のみにするだけで年約1,400円の削減目安。設置場所の見直しは一度きりで効き続ける、我慢ゼロの施策です。
詰め込みすぎを解消する
食品の量を半分にした比較で年約1,360円の削減目安。冷気の通り道ができると効率が上がり、食品の傷み防止にもつながります(冷凍室は逆に隙間なく詰めるほうが効率的とされます)。
開け閉めは「ついで」に改善する
開閉頻度と開放時間の改善は合計で年約510円の目安。効果はありますが優先度は低めなので、無理な我慢より「取り出すものを決めてから開ける」程度の意識で十分です。
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なお、冷蔵庫そのものが購入から10年前後経った機種なら、設定の見直しより買い替えの省エネ効果のほうが大きい場合があります。回収年数の考え方は家電の買い替えは何年で元が取れる?回収年数の実額早見表で、2台持ちの場合の電気代は冷蔵庫2台持ちの電気代で解説しています。
よくある質問
冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」にすると電気代はいくら変わりますか?
資源エネルギー庁の公式試算では、周囲温度22℃の条件で設定を「強」から「中」にすると年間61.72kWhの省エネになるとされています。電気料金31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価)で換算すると年約1,910円です。周囲温度・機種・詰め込み量などの条件によって効果は変動し、食品の傷みが心配な時期は無理に下げないことが前提です。
冷蔵庫の節電で一番効果が大きいのはどれですか?
資源エネルギー庁の試算を31円/kWhで換算して並べると、設定温度「強→中」が年約1,910円で最大、次いで壁から離して設置(約1,400円)、詰め込みを半分にする(約1,360円)の順です。よく言われる「開け閉めを減らす」は約320円、「開けている時間を短くする(20秒→10秒)」は約190円で、我慢系の施策より設定・置き方系のほうが数倍大きいのが特徴です(いずれも一定条件下の目安です)。
夏でも設定温度を「中」にしてよいですか?
資源エネルギー庁の試算は周囲温度22℃という条件のため、真夏の高温環境では同じ効果が出るとは限りません。また周囲温度が高い時期や食品を多く詰めている場合は、庫内温度が上がりやすく食品の傷みのリスクがあります。お使いの機種の取扱説明書の推奨設定に従い、傷みやすい食品が多い時期は無理に弱めないでください。節電よりも食品の安全が優先です。
電気代の試算に使っている単価はいくらですか?
本記事は1kWhあたり31円(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価・2022年7月改定)で統一して試算しています。たとえば設定温度「強→中」の年61.72kWh削減なら61.72×31=約1,910円です。実際の単価は契約プランや燃料費調整額・再エネ賦課金で変わるため、ご自身の契約単価に置き換えるとより正確になります。
開け閉めを我慢するのは意味がないのですか?
意味がないわけではありませんが、実額は小さめです。資源エネルギー庁の試算では、開閉頻度を試験基準の2倍から基準並みに減らして年10.40kWh(約320円)、開けている時間を20秒から10秒にして年6.10kWh(約190円)で、合計しても年約510円です。設定温度の見直し(約1,910円)や壁から離す設置(約1,400円)のほうが数倍大きいため、我慢の前にまず設定と置き方を見直すのが合理的です。
古い冷蔵庫は買い替えたほうが節電になりますか?
冷蔵庫は省エネ性能の進歩が大きい家電で、使用10年前後の機種からの買い替えで年間消費電力量が大きく下がる場合があります。ただし効果は元の機種・容量・使い方に依存し、本体価格の回収には年数がかかります。検討する際は、今の機種と新機種の年間消費電力量(kWh・カタログ値)の差×31円と本体価格を比べて、回収に何年かかるかを見積もるのが確実です。
出典・参考情報
- 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータル(キッチン):無理のない省エネ節約(冷蔵庫)(設定温度「強→中」年61.72kWh〔周囲温度22℃〕・壁から離して設置 年45.08kWh・詰め込み半分 年43.84kWh・開閉 年10.40kWh・開放時間 年6.10kWh の公式試算)
- 電気料金単価:全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)の目安単価 31円/kWh(2022年7月22日改定)で換算
※本記事の電気代試算はあくまで目安です。削減電力量は資源エネルギー庁が示す一定の試験条件下の値で、周囲温度・機種・容量・使い方により変動します。金額は電力量料金31円/kWh(家電公取協・2022年7月改定)で換算しており、実際の電気代は契約プランの単価・燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金で変わります。設定温度の変更は食品の傷みリスクを伴うため、取扱説明書の推奨に従い、無理のない範囲で行ってください。
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