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家電・生活シーンと電気代

エアコンの設定温度1度で電気代はいくら変わる?

冷房・暖房の年間実額を、公的データの目安で早見表に

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※本記事は2026年6月時点の情報です。電気代は全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(2022年7月22日改定値)で試算しています。削減率・削減額は資源エネルギー庁・環境省などの公的な目安であり、住宅の断熱性能・外気温・機種により変動します。

「設定温度を1度くらい変えても、電気代なんて誤差だろう」――そう感じている方は多いはずです。ところが、エアコンの電気代の大半は室外機(コンプレッサー)が室内の熱を外へ汲み出す仕事で決まるため、設定温度のわずかな差が消費電力に思いのほか大きく効きます。

本記事では、資源エネルギー庁・環境省が示す目安(冷房は1度上げで約13%、暖房は1度下げで約10%の消費電力削減)を出発点に、設定温度1度の年間実額を早見表でまとめます。さらに「設定温度を無理に変える」より先に試したい施策の優先順位まで、公的データの条件付きで整理します。

結論早見表:設定温度1度の年間実額

まずは資源エネルギー庁の公式試算をアンカーにした早見表です。前提は2.2kW(6畳用)エアコン・1日9時間使用・電気料金31円/kWh換算。冷房は外気温31℃、暖房は外気温6℃、いずれも1日9時間使用という一定の条件下での年間値です(資源エネルギー庁・消費者庁の試算)。

設定温度の変更年間削減電力量年間削減額(目安)
冷房 27→28℃(1度上げ・約13%減)約30.24kWh約940円
暖房 21→20℃(1度下げ・約10%減)約53.08kWh約1,650円
冷暖の両方を1度ずつ緩和約83.3kWh約2,590円

※資源エネルギー庁の公式試算(2.2kW・6畳用・9時間/日)を31円/kWhで換算。外気温・断熱性能・機種により変動します。

体感では小さく感じる1度が、同じ世帯で冷暖の両方を緩和すると年約2,590円規模になり得ます。「誤差」ではなく、無理のない範囲なら見逃せない実額です。ただし冷房を上げすぎると熱中症、暖房を下げすぎると寒さ・ヒートショックのリスクがあるため、温度設定は体調を最優先にしてください。

なぜ設定温度1度で大きく変わるのか

① 室外機(コンプレッサー)の負荷で決まる

エアコンは「冷たい風・暖かい風を作る」家電というより、室内と室外のあいだで熱を運ぶポンプです。設定温度と室温・外気温の差が大きいほど、室外機のコンプレッサーが多く働き、消費電力が増えます。設定温度を1度緩めると、この温度差が縮まり、コンプレッサーの負荷が下がるため、体感より大きな差として電気代に表れます。

資源エネルギー庁・環境省の目安では、冷房は設定温度を1度上げると約13%、暖房は1度下げると約10%の消費電力量が削減されると見込まれています。これは一定の条件下の目安であり、断定的に「必ず○%下がる」ものではありませんが、1度の方向性として知っておく価値があります。

② 方向に注意:冷房は「上げる」、暖房は「下げる」

節電になるのは、いずれも室外機の負荷を緩める方向です。冷房は設定温度を上げる(例:27→28℃)と約13%減、暖房は設定温度を下げる(例:21→20℃)と約10%減。環境省は冷房時の室温目安を28℃、暖房時の室温目安を20℃としており、この基準を起点に無理なく1度緩めるのが現実的です。

「約13%・約10%」の出典について
この削減率は資源エネルギー庁・環境省が示す目安で、一次データは財団法人 省エネルギーセンターの調査報告書(平成17年3月)に基づきます。あくまで一定の条件下での見込みであり、住宅の断熱性能・外気温・機種・使い方によって実際の削減率は変わります。本記事の金額はこの目安を31円/kWhで換算した参考値です。

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使用時間別:1度あたりの年間削減額(目安)

上の公式値は「1日9時間使用」が基準です。実際の使用時間は家庭によって違うため、公式値を使用時間の比で線形換算した目安を示します。公式の実測アンカーは9時間/日のみで、それ以外の行は概算である点にご注意ください。

冷房:使用時間別(6畳2.2kW・外気温31℃)

1日の使用時間年間削減電力量年間削減額(目安)
5時間/日約16.8kWh約520円
8時間/日約26.9kWh約830円
9時間/日(公式)約30.24kWh約940円
12時間/日約40.3kWh約1,250円
24時間/日約80.6kWh約2,500円

※9時間/日の公式値(30.24kWh)を使用時間の比で線形換算した目安。実際は立ち上げ負荷などで非線形に変動します。

暖房:使用時間別(6畳2.2kW・外気温6℃)

1日の使用時間年間削減電力量年間削減額(目安)
5時間/日約29.5kWh約910円
8時間/日約47.2kWh約1,460円
9時間/日(公式)約53.08kWh約1,650円
12時間/日約70.8kWh約2,190円
24時間/日約141.5kWh約4,390円

※9時間/日の公式値(53.08kWh)を使用時間の比で線形換算した目安。暖房は外気温差が大きいほど効果が出やすい傾向があります。

在宅勤務などで長時間つけっぱなしの世帯ほど、1度の差は大きく効きます。たとえば暖房を1日12時間使う家庭なら、設定温度1度の差だけで年約2,190円規模の差が出る計算です(線形換算の目安)。

畳数(能力)別:冷房1度あたりの年間削減額(目安)

公式値は2.2kW(6畳用)が基準です。より広い部屋・大きな能力のエアコンは消費電力も大きいため、能力比でスケールした目安を示します。実機は断熱・外気温・運転状況で変動するため、あくまで参考値です。

畳数(能力)年間削減電力量年間削減額(目安)
6畳(2.2kW・公式)約30.24kWh約940円
10畳(2.8kW)約38.5kWh約1,190円
14畳(4.0kW)約55.0kWh約1,700円
18畳(5.6kW)約77.0kWh約2,390円

※冷房・9時間/日。公式6畳2.2kWを能力比でスケールした目安。能力が大きいほど削減の絶対額も大きくなる傾向。

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設定温度を変える前に:節電施策の優先順位

「電気代を下げる=設定温度を我慢して変える」と思い込みがちですが、我慢ゼロで設定温度1度上げと同等以上に効く施策があります。6畳2.2kW・31円/kWh基準で、年間削減額が大きい順に並べたのが下表です。

施策年間削減額(目安)我慢度
暖房を1度下げる(21→20℃)約1,650円
暖房を1時間短縮する(9h→8h相当)約1,260円
フィルター清掃(月1〜2回)約990円なし
冷房を1度上げる(27→28℃)約940円
冷房を1時間短縮する(9h→8h相当)約580円

※6畳2.2kW・31円/kWh基準の目安。「1時間短縮」は設定温度の差分ではなく、1日の運転を1時間止めて消える消費量(資源エネルギー庁・環境省の公式値:暖房1日1時間短縮で年40.73kWh・冷房で年18.78kWh)の目安です。フィルター清掃は冷暖通年(冷房約4%・暖房約6%削減)。削減額・削減率は条件で変動します。

注目したいのは、我慢ゼロのフィルター清掃(年約990円)が、冷房1度上げ(年約940円)と同等以上になり得る点です。設定温度を無理に変えて体調を崩すより、まず「フィルター清掃・風量自動・室外機まわりの放熱確保」を済ませるのが合理的な順番だと言えます(いずれも試算条件下での比較で、効果は機種・環境で変わります)。なお表中の「1時間短縮」は設定温度を変えずに運転時間を1日1時間減らす施策で、設定温度1度の差分削減(前章の使用時間別の表)とは別軸の比較です。

風量は「弱」より「自動」が省エネの傾向

電気代を惜しんで風量を「弱」で固定すると、設定温度に到達するまで時間がかかり、その間コンプレッサーが動き続けて消費電力が増えがちです。自動運転は立ち上げ時に強風で一気に冷暖し、到達後は風量を弱める制御のため、結果的に省エネになりやすいとされています(機種や使用環境で差は出ます)。設定温度を変える前に、まず風量を自動にしてみる価値があります。

室外機まわりの放熱を確保する

室外機は室内の熱を外へ捨てる装置のため、吹き出し口を物でふさいだり、フィン(熱交換器)が汚れていると放熱効率が落ち、消費電力が増えます。直射日光を避ける(日よけ)・前に物を置かない・フィンの汚れを取る、といった対策が有効です。中小機構の省エネ事例では、室外機フィンの洗浄直後に消費電力量が約15%削減した報告もあります(洗浄直後の事例値で、常時この差が続くわけではありません)。

温度設定は体調を最優先に
設定温度の変更は、冷房を上げすぎると熱中症、暖房を下げすぎると寒さ・ヒートショックのリスクを伴います。電気代のためだけに無理な温度設定をするのは避け、高齢者・乳幼児のいる世帯では環境省が示す室温目安(夏28℃・冬20℃)を優先してください。本記事の数値はあくまで省エネ行動の参考値です。

今日からできるチェックリスト

1

まずフィルターを清掃する(我慢ゼロ・最優先)

月1〜2回の清掃で年約990円の削減目安(冷房約4%・暖房約6%)。設定温度を変えるより先に済ませたい、体調に影響しない施策です。

2

風量を「自動」にする

弱で固定するより、立ち上げ強風→到達後に弱める自動運転のほうが省エネになりやすい傾向。設定温度を下げる前に試す価値があります。

3

室外機まわりの放熱を確保する

吹き出し口の前に物を置かない・直射日光を避ける・フィンの汚れを取る。放熱効率が上がると消費電力が下がります(事例ではフィン洗浄直後に約15%削減の報告)。

4

無理のない範囲で設定温度を1度だけ緩める

冷房は28℃、暖房は20℃を目安に1度緩和。6畳2.2kW・9時間/日で冷房年約940円・暖房年約1,650円の削減目安。体調を最優先に。

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よくある質問

エアコンの設定温度を1度変えると電気代はどのくらい変わりますか?

資源エネルギー庁・環境省の目安では、冷房は設定温度を1度上げると消費電力量が約13%、暖房は1度下げると約10%削減されると見込まれています。実額では、2.2kW(6畳用)エアコンを1日9時間使った場合、冷房27→28℃で年約30.24kWh(電気料金31円/kWh換算で約940円)、暖房21→20℃で年約53.08kWh(約1,650円)の削減が試算されています(外気温など一定の条件下の目安で、住宅の断熱性能や外気温により変動します)。

「1度くらい誤差」と言われますが、本当に効果がありますか?

体感では小さく感じても、実額は年数千円規模になり得ます。室外機の負荷(コンプレッサーの稼働)が設定温度で大きく変わるためで、資源エネルギー庁の目安で冷房1度上げ約13%・暖房1度下げ約10%は決して誤差ではありません。冷暖房の両方で1度ずつ緩和すると、上記前提で合計約83kWh・約2,590円/年(31円/kWh換算)の削減になります。ただし設定温度の変更は熱中症・寒さのリスクを伴うため、無理のない範囲で行ってください。

電気代の試算に使っている単価はいくらですか?

本記事は1kWhあたり31円(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価・2022年7月改定)で統一して試算しています。たとえば暖房の年53.08kWh削減なら53.08×31=約1,650円、冷房の年30.24kWh削減なら30.24×31=約940円です。実際の単価は契約プランや燃料費調整・再エネ賦課金で変わるため、ご自身の単価に置き換えると正確です。

設定温度を変えるのと、フィルター清掃はどちらが効きますか?

我慢ゼロで効くのはフィルター清掃です。資源エネルギー庁の目安ではフィルター清掃で冷房約4%・暖房約6%の削減、月1〜2回の清掃で年約31.95kWh(約990円)と試算され、冷房1度上げ(約940円)と同等以上です。設定温度を無理に変えて体調を崩すより、まずフィルター清掃・風量自動・室外機まわりの放熱確保を優先するのが合理的です(試算条件下での比較です)。

風量は「弱」と「自動」のどちらが省エネですか?

一般に「自動」が有利な傾向です。風量を弱で固定すると設定温度に到達するまで時間がかかり、その間コンプレッサーが動き続けて消費電力が増えがちなためです。自動運転は立ち上げ時に強風で一気に冷暖し、到達後は弱める制御のため、結果的に省エネになりやすいとされています(機種や使用環境で差が出ます)。設定温度を下げる・上げる前に、まず風量自動を試す価値があります。

室外機まわりは電気代に関係しますか?

関係します。室外機は室内の熱を外へ捨てる装置のため、吹き出し口を物でふさぐと放熱効率が落ち、消費電力が増えます。直射日光を避ける(日よけ)・前に物を置かない・フィンの汚れを取ることが有効で、中小機構の省エネ事例ではフィン洗浄直後に消費電力量が約15%削減した報告もあります(洗浄直後の事例値で、常時この差が続くわけではありません)。設定温度を変える前に確認したいポイントです。

出典・参考情報

※本記事の電気代試算はあくまで目安です。削減率(冷房約13%・暖房約10%)は資源エネルギー庁・環境省が示す一定条件下の見込みで、住宅の断熱性能・外気温・機種・使い方により変動します。金額は電力量料金31円/kWh(家電公取協・2022年7月改定)で換算しており、実際の電気代は契約プランの単価・燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金で変わります。設定温度の変更は体調を最優先に、無理のない範囲で行ってください。

✓ この記事の検証プロセス

  • 電力会社の公式約款・料金表PDFを一次情報として参照 (二次情報は使用しません)
  • 49社・370プラン をDBに構造化済。単価・燃調・解約金等を計算エンジンで再現
  • 1社1ファイルの「ファクトカード」でデータベース値・公式値・記事値の3点突合を実施
  • 記事公開前に料金・約款条件のハードコード値を機械的に検査(自動lint)して数値乖離を防止
  • 検証手順の詳細は 計算ロジック / 執筆チーム で公開
最終更新: 2026年6月13日

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